ドライバーインタビュー

「何かを変えたい」と思ったら、選択肢があるうちに

57歳・元フォトグラファーが語る、軽貨物ドライバーのリアル

堀内アキヒロさん(57歳)|稼働歴:約2年

車の前でポーズを取る堀内さん

プロフィール 氏名:堀内アキヒロさん 年齢:57歳 稼働歴:約2年
前職/雇用形態 前職:フォトグラファー(約20年)・料理人など 雇用形態:業務委託(個人事業主)
委託元 株式会社CARAVEL(Amazonオフィシャル配送サービスパートナー)

フォトグラファーとして20年以上活躍された後、56歳で軽貨物ドライバーに転身したという異色の経歴を持つ堀内アキヒロさん(57歳)。

「家庭を円満にするために、安定した稼ぎのある仕事に就こうと思った」という率直な動機から始めたものの、当初は「最初は1人では配り切れず、誤配も多かった」と打ち明ける堀内さんですが、「今では結構好きでやってる」と明るい笑顔を浮かべます。飾らない言葉で本音を語る、堀内さんの「転身のリアル」をお届けします。

車のバックドアを開けて荷物を持つ堀内さん

「フォトグラファー」から「軽貨物ドライバー」へ

Q 前職はどんなお仕事をされていたんですか?

堀内一応、フォトグラファーです。30代の頃から始めて、なんだかんだと20年ぐらいは続けていましたね。あと、料理人をやっていた時期もあります。

Q フォトグラファー、さらに料理人と、そんなキャリアからなぜ軽貨物ドライバーへ?

堀内簡単に言うと、家庭を円満にするためです(笑)。妻がいるんですが、ちゃんと稼ぎのある仕事に就こうと思って。収入を安定させたかったんです。

でも、いざ仕事を探そうとしても、55、56歳では正直なかなか仕事がない。「若い人の下で頭を下げてやるのも嫌だな」っていう、小さなプライドもあって(笑)。それで、一番煩わしくなくて、求人も多かった軽貨物の仕事が目に入ってきたんです。

需要が多いってことはそれだけ間口が広そうだし、運転にも自信があったんで、「とりあえずやってみるか」と。結構楽観的な気持ちもあって、始めました。

Q 数多い軽貨物ドライバーの求人の中で、Amazonオフィシャル配送サービスパートナーを選んだのはなぜですか?

堀内何社か面接に行って話を聞いたんですが、委託元(株式会社CARAVEL)の社長と話したときの条件が、自分みたいな年齢には一番合ってるなと思って(笑)。

頑張れば頑張るほど稼げる出来高制より、日額固定報酬で安定してもらえる方が精神的に楽だろうと。あとは、安定といっても十分高額報酬だったので、そこも魅力でした。

実際に稼働してみて感じた「ギャップ」

Q 初めて軽貨物ドライバーとして稼働するうえで、なにか周りからのサポートなどはありましたか?

堀内まずは最初にいろいろ説明してもらって、先輩ドライバーに同乗して教えてもらう機会もありました。

ただ、いざ1人で動くとなるとなると、やっぱり想像以上のギャップがありました。最初に学んだこととの差を肌で感じてしまうというか。もちろん個人差があるので、そういうギャップを感じない人もいると思いますけど、自分はギャップが結構大きかったです。

でも、委託元(株式会社CARAVEL)では、困ったときに他のドライバーがフォローしてくれる体制があって、それには本当に助けてもらいました。個人事業主同士で協力し合える環境というのは、ありがたかったですね。

Q 体力的に厳しい面もあると思います。体のケアなど心がけていることはありますか?

堀内特に「何か」っていうのはないですけど、今の仕事だと生活が規則正しくなりましたね、本当に。以前は結構不規則な生活をしていたんですけど、今はしっかり寝て、朝も決まった時間に起きて。それで体も自然と楽になるというか。

あとは、強いて言うならお酒をやめたことですかね。翌日に残したくないんですよね。飲まない方が楽だって気づいて、自然にやめられました。基本的には「休めるときはしっかり休む」ことにしています。

収入と生活の変化

Q 実際に働き始めて、収入面での変化はどうでしたか?

堀内めちゃくちゃありがたいです。報酬はこちらの想定額ほぼそのままで、それを毎月同じようにいただけている。フォトグラファーや料理人の時は、収入の波がすごかった。でも今は桁違いに安定しています。同じ個人事業主なのに、今は本当に安定していてありがたいです。

もちろん、もっと稼いでいるドライバーもいるんでしょうけど、楽にやらせてもらってるという感じがあって、今は仕事が結構楽しいんですよ。初めてちゃんと真面目に生活してる感じがします(笑)。

Q プライベートにも変化はありましたか?

堀内夫婦仲がめちゃくちゃ良くなりましたね。この仕事を始めた動機が「家庭を円満にするため」だったので、それが達成できたのが一番うれしい(笑)

実は、昨日まで妻と北海道に旅行してたんですよ。先月も一緒に旅行して。本当に、結構自由にやらせてもらってます

インタビュー中の堀内さん

最初の1か月——自分は本当に「ダメなやつ」だった

Q 稼働を始めてみて、大変だったことを教えてください。

堀内正直、すべてが大変でしたね。最初の1か月は、1人で配り切れたことがなかったんじゃないかな。誤配も多いし、もうダメだらけで。委託元(株式会社CARAVEL)のスタッフや他のドライバーには本当に助けてもらいました。

やる前は、ちょっと舐めてた部分もあったんですよ。若い子たちが配達を早くこなしてるのを見て、自分もそうなれるだろうと。でも実際にやってみたら年齢体力、センスの違いもあって、「これ向いてない仕事かもしれないな」と思った時期もありました。

Q 体力面以外で特に苦労したことは?

堀内全部。想像以上でした。積み込み荷物の持ち運びも。

あと、車の停め方も結構苦労しました。普段の運転には自信があったんですけど、配達となると話が違って。周りに迷惑をかけないように停めつつ、合理的に効率よく動かないといけない。その空間の取り方を覚えるのに時間がかかりました。

そういうことが積み重なると、やっぱり気持ちの面で焦りが出るんですよね。「急がなきゃ」って。それが誤配の原因にもなって、さらに焦っちゃう。

でも、さすがに今だと誤配は減りましたね。気持ちの部分で焦っていたせいで、荷物の確認が疎かになっていたんだと気づいて。それを直したら誤配もなくなりました。

Q 「ダメな一か月」を乗り越えられた理由はなんだと思いますか?

堀内自分は「根性だけはある」と思ってたんですよ(笑)。中途半端に投げ出したくなかったし、「なんとかなるだろう」という楽観的な気持ちと、「なんとかしなきゃいけない」という気持ちが両方あって。

やっぱり、「何かを変えよう」と思って飛び込んできてますから。20年以上個人事業主としてやってきたので、そういう粘りは身についてたのかもしれないです。

あとは、自分ができる範囲で、「慌てない・急がない・走らない」「とにかく焦らない」という点を意識することですかね。「早く配達しよう」なんて急いでやっても、意外と配達時間って変わらないんですよ。

自分の場合、年齢もあって無理しちゃうと体の負担も大きくなるし。今の仕事をもう少し続けたいので、節制というか、謙虚な姿勢というか、そういう気持ちの部分は結構大切な気がします。

同年代へのメッセージ

Q 同年代の方がこの仕事を始めたいと相談してきたら、どんなことを伝えますか?

堀内正直、「まずはやってみたら?」としか言えないんですよね。仕事の合う合わないは、個人差がすごくあるので。

ただ、興味があるなら一回経験してみるのが一番かなと。そのうえで、心が折れそうなところでもう少し根性出してやってみると、ちょっと違うステージが見えてくるかもしれない。そういう気はします。

特に50代後半からの世代って、時間的にも後ろがあまりないじゃないですか。だからごちゃごちゃ余計なことを考えてしまうと、自分の中でどんどん選択肢を狭めてしまう。それなら、選択肢があるうちに飛び込んでみて、そこから判断する方がいい気がします。

合う合わないは、本当に個人差があると思います。僕より年上の、60代で活躍しているドライバーが実際にいる一方で、20代ですぐ辞める方もいますから。だからそういう意味でも、年齢は関係ないんじゃないかな。

Q 軽貨物ドライバーに向いている人はどんな方だと思いますか?

堀内煩わしいことが嫌いな人ですかね。配達は全部自分で完結できるので。あとは会社の組織に向いていない人、何か変えたいと思っている人——ここに来る人はみんな、何かしらきっかけがあって来ていると思うので。

配達スキルで言うと、おっちょこちょいじゃない方がいいですね。丁寧に確認できる人は苦労しないと思います。

あとはプライドを手放せる人。最初の内は、わからないこと、できないことが多くて当たり前。だけど年齢を重ねるとプライドが邪魔することもありますからね。謙虚に、丁寧に続けられる人は、向いていると思います。

Q 最後に、「Amazonオフィシャル配送サービスパートナー」の軽貨物ドライバーを検討されている同年代、未経験の方に伝えたいことは?

堀内「チャンスは逃がすな」、ですかね。実際、自分も変わったし、今のところ仕事が好きで続けたいとも思っています。

何か変えようと思っていて、それができる選択肢、チャンスが目の前にあるなら、それが何かを変えるきっかけになるかもしれない。ともかく、まずは「やってみる」ことが一番じゃないですかね。

堀内さんが語る「Amazon DSPが向いている人」

  • 煩わしい人間関係が苦手な人。配達はすべて自分で完結できる
  • 細かいことを考えすぎない人。「なんとかなる」と飛び込める人
  • 変えたいと思っている人。ここに来る人は何かしらきっかけがある
  • おっちょこちょいでない人。確認を丁寧にできる人は苦労しない
  • 年齢は関係ない。60代でも活躍しているドライバーがいる

(取材・構成:ハコワーク)

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